徳田秋聲作「雨みち」   音声データ こちら
 
  収録時間 16分29秒 7.54MB
  明治42年2月「新文林」   朗読 太田恭子
      更新 2012.7.2
   
  【解説】
 
本作は明治42年2月「新文林」に発表された。語り手の「私」が道中に見かけた交番前のひと騷動を描いている。地方から出てきたが生活に破れた小男が、罪を許されようと「狂人」のふりをして踊り続けるという話である。男の動きの滑稽さがかもしだす笑いと、彼をその樣に追い込んだ悲惨さのコントラストが作品のテーマと言うことになるが、むしろ秋聲の筆によってくり広げられる男の奇怪な舞踊の描写の妙を楽しむべきである。
   
 
東海大学文学部 大木志門
 
 
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