徳田秋聲作「途中」 | 音声データ こちら | ||
収録時間 26分00秒 11.9MB | |||
大正3年9月「ホトトギス」 | 朗読 菱田純子 | ||
更新 2013.1.6 | |||
【解説】 本作は大正3年9月の「ホトトギス」に発表された。友人の画家T―の死に面した主人公山田の心境を描いた作で、山田は秋聲自身、T―は娘の死から精神を病んで早逝したとの記述から、おそらく画家の宮川春汀(大正3年没)がモデルではないか。一人の子供を失ったことで破滅へと向かった画家に対して、妻と多くの子供達に囲まれてその存在を呪いさえする山田の姿が対比的に描かれており、この家庭生活への嫌悪のテーマは『出産』や『黴』に連なるものである。 |
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東海大学文学部 大木志門 |
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